球宴の最中も激しいトレーニングを積むロッテ村田兆治さんに衝撃を受けた
プロ1年目、1987年のオールスターに出たときのことだ。
オールスターは他球団の選手と話をする格好の機会。ベンチが同じパ・リーグのベテラン投手と話をすることで得るものは大きいと思った。
といっても、こちらは1年目のペーペーだ。話しかけるのもはばかられる雰囲気の中、最初に声を掛けたのは阪急の山田久志さんだった。
両親が山田さんと同じ秋田県の能代出身。父親からは山田さんと高校が一緒だったという話を聞いていただけに、そのあたりを取っかかりにしようと思った。
恐る恐る話しかけてみると、実に温和な方だった。登板間隔が詰まったときの調整法などを聞いても包み隠さず、懇切丁寧に教えてくれた。疲労度の確認とか、思い通りに投げられなかった球種の感覚の修正とか、どんなに疲れていてもボールを握らない日はなかったものの、例えばボールを手にしない完全オフの日をつくることもひとつの方法だと伺い、参考になった。
プロ2年目、88年の球宴では、ロッテの村田兆治さんの練習を見て衝撃を受けた。