横浜での最後の試合で胴上げ直後、「社長が呼んでいます」とマネジャーがすっ飛んできた
編成に来季の構想から外れたと通告されたものの、権藤監督の話でいったん白紙に戻った。が、翌日、同じ人から再び構想外と通告されることに。前日の経緯が経緯だけに、最終決定かと念を押すと、その通りだという。こうなると自分は完全に来季の構想から外れたと認めるしかなかった。
2000年10月10日の今季最終戦、136試合目の試合前のことだ。
私はすぐに両親に連絡、今夜で横浜では最後の試合になると伝え、見に来て欲しいと球場に呼んだ。選手会長の石井琢朗にきょうが最後の試合になると伝えると、それなら試合後に皆で胴上げしますと言われた。
試合は横浜がサヨナラ勝ち。最終戦を終えた選手たちは、感謝の意を込めて右翼スタンドのファンに挨拶。荒井幸雄と島田直也と私は、ファンの前で胴上げされた。
■「引退は自分で決めたのか?」
その直後、胴上げが終わった瞬間のことだ。マネジャーがすっ飛んできて、「(大堀球団)社長が呼んでます!」と。構想外を通告されたくだんの部屋に行くと、「なんで胴上げされてたんだ? 引退は自分で決めたことなのか?」と大堀社長。部屋には2度にわたって構想外を通告した編成の人もいた。