ビールかけのやり方がわからない? 38年ぶりのリーグ優勝ゆえに起きたトラブルの中身
舞台となった宴会場の床はびしょびしょ、辺りには独特のアルコール臭というか、ビールの臭いが充満していた。
1998年10月8日、横浜は甲子園球場で阪神を下し、リーグ優勝を決めた。
その後、宿舎のホテルに戻って祝勝会。選手会長の石井琢朗の合図でスタートしたビールかけでハプニングというか、ちょっとしたトラブルがあった。
なにしろリーグ優勝は38年ぶり。生え抜きの選手はもちろん、ビールかけの経験のない選手がほとんどだ。経験があるのは駒田徳広さん、荒井幸雄、中根仁、それに私くらい。それまでテレビでしか見たことがなかったビールかけを、自分たちで実践することになったものだから、気がはやって仕方がない。
選手は次々にビールの栓を抜いては、浴びせ合う。ペース配分を考えずに、あればあるだけビールを使ったから、用意されていた分は、アッという間に底をつきそうになり、追加を頼むことになった。
■寒いどころの話じゃない