ヤクルト1位指名・吉村貢司郎の“効用” 即戦力を一本釣りで伸び悩む先発陣の刺激になるか
22日からオリックス相手に球団初の日本シリーズ連覇に臨むヤクルト。
20日のドラフト会議では、事前に公言していた通り、東芝の本格派右腕・吉村貢司郎(24)を1位指名。一本釣りに成功した。
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ドラフト直前、10月6日のヤクルトとの練習試合で3回7奪三振の無失点に抑えた。スカウトの間では「来年、すぐに10勝前後勝てる投手を取るなら吉村」との声も。
ヤクルトは今季、リーグ連覇を達成したものの、先発投手の補強は急務。今季の先発投手の防御率はリーグワーストの3.84。2ケタ勝利を挙げた投手はゼロで、中継ぎの木沢がサイスニードと並んで勝ち頭の9勝。規定投球回に到達したのは小川だけだった。
飛躍が期待された高卒3年目の奥川が上半身のコンディショニング不良でわずか1試合の登板に終わり、左腕エースの高橋もコロナで離脱するなど、8勝にとどまったことも影響しているが、「リーグ連覇を達成できたのは、三冠王を獲得した村上の大活躍があってこそ。しかし、よりマークがきつくなる来季も三冠王を取るくらい大活躍する保証はない。来季は奥川、高橋が年間を通してローテを守り、吉村が前評判通りの活躍を見せられるかにかかっている」とは、ヤクルトOB。
吉村の加入が他の先発陣の刺激になり、日本シリーズでいいところを見せられるか。