司法書士 桧山泰浩(1)「やりがいあって勉強の毎日」27歳で司法書士を目指した顛末
もともと勉強は得意だった。幼少期からプロ野球選手になることを夢見ていたが、人生には勉強も不可欠だと考えていた。一般受験で入学した東筑高にしても、県内トップの進学校だ。
「ずっと野球中心の生活をしていましたが、“野球バカ”にはなりたくなかった。もしプロになれても、早ければ20歳過ぎで引退するかもしれない。野球だけじゃアカンって思っていたんです。だから、高校3年で春のセンバツに出場して、『プロ注目』なんて言われても、野球だけに没頭しなかった。指名漏れや、予期せぬケガのリスクもある。そうなった際は、早大か慶大への進学を志望していましたからね」
■高卒で資格を取るなら…
NPBでは一軍出場を果たせず、25歳という若さでユニホームを脱いだ後、司法書士として第二の人生をスタートさせた。この資格を取ったのは、さまざまな選択肢を考えた上での消去法だった。
韓国から帰国後、知人が経営する衣料品関係の会社に就職。主に事務作業員として2年間勤めたが、雇われの立場であるサラリーマンに居心地の悪さが募った。