岡田彰布「六大学三冠王」の礎を築いた小石特訓 元早大監督・石山建一氏が明かす
私には「おーん」とは言いません(笑)
岡田がプロ入りして阪神の監督になってからも、付き合いは続いています。1度目の監督時代(2004~08年)は東京遠征の宿舎でよく野球談議をしました。私が知っているアマ選手のことを伝えたこともある。
教え子たちとの懇親会にも、よく顔を出してくれますし、阪神で1度目の監督を退任した後、「大学時代、軽井沢でいつもノックを受けて絞られてたのに、アベックは楽しそうにゴルフをやっていた。軽井沢でゴルフをやってみたい」と言うので、名門コースの「軽井沢72」でラウンドしたこともあります。私が関西へ行ったときは車で送り迎えもしてくれる。いつも気にかけてくれるし、とても律義な男です。
私と話すときも「アレ」とか「おーん」とか言うか? ハハハ(爆笑しながら)。さすがに私には「おーん」とは言わない。普通に話してます。
あの話し方はおそらく監督仕様でしょう。私も経験がありますが、記者の質問に「うん」とうなずいただけであたかも自分がそう話したかのような記事を書かれることもある。阪神は多くのファンがいる手前、余計なことは言えないでしょう。岡田は頭がいいから、「おーん」などと言葉を挟むことで、自分の発言をボカそうとしているのかもしれませんね(笑)。
▽石山建一(いしやま・けんいち) 1942年、静岡県出身。主に遊撃手として静岡高(60年夏準V)、早大、日本石油(現ENEOS=67年都市対抗V)でプレー。引退後は早大(74~78年)、創部当初のプリンスホテル(79~94年)で指揮を執り、全日本大学選手権、都市対抗を制覇。巨人の編成本部長補佐兼二軍統括ディレクターなどを歴任し、現在は中高生の指導で日本全国を飛び回っている。