今季の「最優秀フロント」マイク・エライアスGMを輩出したアストロズの秘密
エライアス氏は元々スカウトとしてカージナルスでキャリアをスタートさせた。
当時の上司が後のアストロズの強さの土台をつくったと言われるジェフ・ルーノウ氏。そのルーノウ氏がアストロズのGMに就任した際に一緒に移籍し、アシスタントGMになった(この移籍に伴い球団のデータが持ち出されたのではとの疑惑から、カージナルスのフロントスタッフがアストロズのデータベースをハッキングするという刑事事件も起きている)。
エライアス氏は18年オフ、オリオールズに引き抜かれたが、就任当初から好成績を上げたわけではない。彼の在任5シーズン中100敗以上のシーズンは2度あった。これはルーノウ氏がアストロズGMに就任した当時のチーム状況に似ている。チームの再建にまずは戦力を見直し、ドラフトで優れた選手を獲得。生え抜きとして育成し、チームのコア(中核)にしていった。時間をかけて立て直しを図ったのだ。
エライアス氏も就任時のインタビューで、「再建にはアストロズの方法に倣う部分もあるだろう」と述べていたし、オリオールズも、アストロズでの経験や実績を頼りに彼を引き抜いたはずである。