想像を絶した新天地ベトナムの隔離生活 窓のない部屋にカンヅメ、体重が3キロ減った
2021年1月16日のベトナムリーグの新シーズン開幕に向け、松井は12月11日に出国した。
最大都市ホーチミンに到着したところまではよかった。だが、プロ経験20年超の百戦錬磨の男でも、コロナ禍による14日間の隔離は想像を絶するものがあったという。
「空気感染を防ぐためと言われ、窓のない部屋に入れられました。ドアを開けられるのは、ご飯が運ばれてピンポンが鳴る時だけ。一日の予定を埋めるために朝からベトナム語の勉強をして昼飯、筋トレとバイクの有酸素運動、氷を用意してのアイスバス、夕飯、ドラマや映画を見るといった流れをつくっていましたが、体重が3キロ減りました」と苦笑いする。
■霜田監督が解任され…
隔離終了後、本来なら6~8週間かけて体をつくるべきなのに2週間で調整を済ませ、試合に出場する羽目になった。
トップ下で起用されたのは「久しぶりの感覚でうれしかった」。とはいっても技術、戦術、グラウンド、審判レベル、リーグ組織などベトナムサッカーには問題が山積していた。