著者のコラム一覧
元川悦子サッカージャーナリスト

1967年7月14日生まれ。長野県松本市出身。業界紙、夕刊紙を経て94年にフリーランス。著作に「U―22」「黄金世代―99年ワールドユース準優勝と日本サッカーの10年 (SJ sports)」「「いじらない」育て方~親とコーチが語る遠藤保仁」「僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」など。

想像を絶した新天地ベトナムの隔離生活 窓のない部屋にカンヅメ、体重が3キロ減った

公開日: 更新日:

 2021年1月16日のベトナムリーグの新シーズン開幕に向け、松井は12月11日に出国した。

 最大都市ホーチミンに到着したところまではよかった。だが、プロ経験20年超の百戦錬磨の男でも、コロナ禍による14日間の隔離は想像を絶するものがあったという。

「空気感染を防ぐためと言われ、窓のない部屋に入れられました。ドアを開けられるのは、ご飯が運ばれてピンポンが鳴る時だけ。一日の予定を埋めるために朝からベトナム語の勉強をして昼飯、筋トレとバイクの有酸素運動、氷を用意してのアイスバス、夕飯、ドラマ映画を見るといった流れをつくっていましたが、体重が3キロ減りました」と苦笑いする。

■霜田監督が解任され…

 隔離終了後、本来なら6~8週間かけて体をつくるべきなのに2週間で調整を済ませ、試合に出場する羽目になった。

 トップ下で起用されたのは「久しぶりの感覚でうれしかった」。とはいっても技術、戦術、グラウンド、審判レベル、リーグ組織などベトナムサッカーには問題が山積していた。

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