著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

女子マラソンで2時間10分切り…日本は記録を追うより五輪一本に的を絞るしかない

公開日: 更新日:

 マラソンの記録が伸び続けている。2時間切りが秒読みに入った男子に続き、女子でも記録が出た。

 10月13日に行われたシカゴで、ルース・チェプンゲティッチ(ケニア)が2時間9分56秒で女子初のサブテンを達成。男子のサブテンは1967年にクレイトンが福岡で出した2時間9分36秒が最初で日本選手第1号は78年別府大分の宗茂(2時間9分5秒)だった。

 チェプンゲティッチは、ハーフを1時間4分16秒で通過。25キロからの各5キロを15分32秒-15分43秒-15分39秒と刻んで後半は1時間5分40秒……スタートから10キロの記録30分14秒が、来年の東京世界陸上女子1万メートルの参加標準記録を6秒も上回っていた。恐れ入る。

 かつて女子マラソンは日本の天下だった。91年世界陸上での山下佐知子(銀メダル)を皮切りに、2013年の世陸の福士加代子の銅メダルまで、五輪と世陸でメダル15個を獲得している。2時間20分を切っている現役選手は前田穂南(2時間18分59秒)と新谷仁美(2時間19分24秒)だが、来年1月のヒューストンで日本記録更新を狙う新谷に、今回のサブテンは衝撃だろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    《中日》1位指名した金丸夢斗をパ全球団が“完全スルー”した裏に「カラダの問題」

  2. 2

    松本人志ほぼ無職も海外配信の莫大収益でウハウハ…それでも和解に首を縦に振れない複雑事情

  3. 3

    松本人志は勝訴でも「テレビ復帰は困難」と関係者が語るワケ…“シビアな金銭感覚”がアダに

  4. 4

    《西武》1位で怒涛の遊撃手「指名三連発」は“ポスト源田”の枯渇招いた投手重視ドラフトのツケの証し

  5. 5

    《巨人》先発の金丸夢斗を外して「1~3位に内野手指名」はFA&外国人の大型補強の前兆か

  1. 6

    《阪神》ドラ1指名で“高校生回避”のウラに背に腹は代えられぬ藤川監督の強いこだわり

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    DeNA崖っぷち助っ人が火事場の馬鹿力で巨人相手に6回1安打無失点、クビ回避へ猛アピール

  4. 9

    【スクープ】自民・丸川珠代候補「選挙違反」の決定的証拠!夜8時以降も街頭演説しビラ配り継続

  5. 10

    妻・瀬戸サオリの反論が"トドメ" ジャンポケ斉藤は消滅危機…インスタには4歳の息子の写真がまだ…