女子マラソンで2時間10分切り…日本は記録を追うより五輪一本に的を絞るしかない
マラソンの記録が伸び続けている。2時間切りが秒読みに入った男子に続き、女子でも記録が出た。
10月13日に行われたシカゴで、ルース・チェプンゲティッチ(ケニア)が2時間9分56秒で女子初のサブテンを達成。男子のサブテンは1967年にクレイトンが福岡で出した2時間9分36秒が最初で日本選手第1号は78年別府大分の宗茂(2時間9分5秒)だった。
チェプンゲティッチは、ハーフを1時間4分16秒で通過。25キロからの各5キロを15分32秒-15分43秒-15分39秒と刻んで後半は1時間5分40秒……スタートから10キロの記録30分14秒が、来年の東京世界陸上女子1万メートルの参加標準記録を6秒も上回っていた。恐れ入る。
かつて女子マラソンは日本の天下だった。91年世界陸上での山下佐知子(銀メダル)を皮切りに、2013年の世陸の福士加代子の銅メダルまで、五輪と世陸でメダル15個を獲得している。2時間20分を切っている現役選手は前田穂南(2時間18分59秒)と新谷仁美(2時間19分24秒)だが、来年1月のヒューストンで日本記録更新を狙う新谷に、今回のサブテンは衝撃だろう。