《柴原洋の巻》お手本のようにレギュラー定着も「四天王扱い」に不満を抱いていたワケ
「いや、そういうんじゃなくて、球団として選手を売り出すための戦略だから、な?」となだめましたが、納得できない様子で「まあ……いいっすけど……」とブツブツと言っていました。
柴原の件に限らず、僕ら広報やスタッフは球団と選手の板挟みになることも多い。
ダイエー時代、球団歌の「いざゆけ若鷹軍団」をパートごとに選手が歌うことになり、「なんで俺らが歌わなきゃいけないの?」と言われたことも一度や二度ではない。「俺に言うな。会社からの指令や。俺に言っても何も変わらんから、都合のいい時間だけ教えてくれ」と言うしかありませんでした。
柴原の話に戻りますが、引退後はマネジメント事務所と業務提携こそ結んだものの、所属という形ではなく、マネジャーもつけずに一人で仕事を取ってきています。テレビ番組にあれこれ出演するのではなく、母校である九州共立大との関係を深めるなど、自分の生きる道を自分で考えているのです。
次回はホークスが常勝と呼ばれる礎をつくった一人、森脇浩司さんの回です。