《千賀滉大の巻》育成から這い上がった右腕が持つ強烈な“自己”…何度も聞いた「それは違います」
千賀滉大
今でこそメジャーを舞台としているメッツの千賀滉大(31)ですが、入団当初はまったく無名の高校生でした。
愛知県の蒲郡高校から2010年育成ドラフト4位で入団。本人も最初は「とんでもないところに来てしまった……」と周囲とのレベル差に愕然としていたと聞いています。千賀が活躍するようになってから、中日のスカウトが「地元の逸材を見逃したのか!」と球団に怒られたそうですが、いやいや、ここまで育つなんて誰にも想像できません。
ただ、僕が聞いた話だと、千賀は肩の可動域が広かったようで、スカウトも「鍛えればモノになる」と踏んでいたとか。
ハッキリした性格で自分の考えを明確に持っており、相手が誰だろうと違うことには「違います」と言う。なあなあで流したりはしない。インタビュー取材で、「それは違います」と何回聞いたことか……。
自主トレ公開日に突然、「今日は投げませんから」と言い出したこともありました。最初はブルペン投球のことかと思いましたが、キャッチボールもしない。そもそも、ボールを握らないと聞いて、僕も「ウソやん……」と頭を抱えました。