股間に自打球直撃で大悶絶の大谷…投手としての照準はあくまでプレーオフ MLBも「二刀流」後押し
「MLBは大谷のためならルールさえ平気で変える」
先発とDHを兼任できるようになったのも、大谷が「先発兼DH」として出場した21年の球宴がきっかけだった。
そして昨年から今年にかけてのルール改正も大谷のためといわれる。これまでは「現在のシーズンか前年」に投打の実績がなければ二刀流登録ができなかったが、「現在のシーズンか前の2年」に遡った。大谷は昨季、右肘手術の翌年で投手実績がゼロだから、昨年までなら投手登録スタート。投手としての実績ができて二刀流枠に移行するまでの期間、ドジャースの投手陣は大谷を除いて他球団より1人少ない12人になるところだった。
それがルール変更のおかげで、2年前の23年に投手実績がある大谷は開幕から二刀流枠に。ドジャースは大谷が投げなくても、他球団同様、投手を13人使えるようになった。
「Two-Way-Player(二刀流選手)に関する規定は『大谷ルール』と呼ばれているくらい。大谷は投げなくても本塁打王と打点王を獲得、メジャー史上初の50本塁打-50盗塁を達成して3度目のMVPを獲得する米球界最大のスターです。集客力や集金能力は群を抜いているわけで、MLBはどれだけ恩恵を受けているか分からない。いまや大谷にオンブにダッコと言っても過言ではない。大谷のためならルールだって平気で変えますよ」(米紙コラムニストのビリー・デービス氏)
ドジャースが大谷の二刀流枠を最大限、有効活用しようと試行錯誤できるのも、商魂たくましいMLBの思惑があればこそというのだ。
■痛烈な二塁打も股間に自打球で悶絶
その大谷は11日、ダイヤモンドバックスとのオープン戦に「1番・DH」で出場し、3打数1安打1三振。一回、相手の先発右腕カーティスの内角高めのカットボールを捉えて右翼線へ打球速度191キロの強烈な二塁打を放った。
鋭いスイングを披露したが、四回の第3打席では元ヤクルトの右腕マクガフのチェンジアップを打ち損じて、ワンバウンドした自打球が股間を直撃。その場に崩れ落ちて悶絶した。