ドジャース佐々木朗希“メジャー初勝利”に立ちはだかるメンタルの罠…前回WBCではベンチ裏で涙の過去
もっとも、佐々木はメジャーのマウンドや公式球など不慣れな環境の中、オープン戦初登板だった前回5日のレッズ戦は3回で46球(1イニング約15球)と、少ない球数で予定のイニングをクリアした。投球回数、球数制限以上に、ルーキー右腕に立ちはだかるのはむしろメンタルの壁だ。
これまで佐々木は重要な試合に投げてチームを勝利に導いた経験に乏しいというか、そもそも登板機会がかなり少ない。
昨年10月1日の楽天戦では勝てばCS進出が決まる重圧の中、1失点完投。チームに2年連続CS進出をもたらした。日本ハムとのCSファーストステージではメジャー10球団のスカウトが視察する中、8回無失点、112球の力投を見せた。
■「しっくりこない」と登板回避
その一方で故障を警戒してか、いわゆる大事な試合で登板を回避したのは一度や二度ではない。
古くは大船渡高3年時に、夏の岩手大会決勝の登板を回避した。この時は「故障を防ぎたかった」という当時の監督の判断だったにせよ、佐々木自ら登板を直訴することはなかったといわれている。