「和僑」楡周平著
元商社マンの山崎は、過疎高齢化にあえいでいた故郷・緑原町の町長となり、8000人が暮らす老人向け定住型施設「プラチナタウン」を誘致。4年が経ち、雇用や消費の増加で財政破綻寸前だった町に活気が戻ってきた。町議らは、プラチナタウンの事業拡張を希望する。
しかし、今後の人口減少を見据える山崎は、プラチナタウンに依存した町の運営は数十年後には立ちいかなくなると危惧していた。
町の生き残り策を模索して、野菜のネット販売を始めた圭介らから話を聞けば聞くほど、町の主な産業である農畜産業を取り巻く環境が厳しいことを思い知らされる。
地方創生の新たな道を提示した社会派小説「プラチナタウン」の続編。(祥伝社 1600円+税)