「日本ボロ宿紀行」上明戸聡著

公開日: 更新日:

 歴史的価値のある宿から古い安宿まで、昔ながらの営業を続けている各地の「ボロ宿」を巡る紀行エッセー。

 八戸の「新むつ旅館」は、明治31年に創業した遊郭が戦後に転業したもので、館内の随所に当時の面影が残っている。迷路のような内部を探索したり、女将の語る宿の歴史や古い建物を維持する苦労話に耳を傾ける。

 そのほか、千葉県佐原の「木の下旅館」のように有名な由緒ある宿から、外見は廃虚のようで今にも崩壊しそうな那須湯本の「喜楽旅館」や、部屋の障子は破れ、トイレはくみ取りという正真正銘のボロ宿だが、温泉がピカイチで入浴客が引きも切らない鹿児島の秘湯・白木川温泉「旭屋旅館」まで。消えゆく宿文化を求めて全国を旅する。 (鉄人社 680円+税)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ