「恋狂ひ」宇佐美まこと著

公開日: 更新日:

 42歳の鞠子は、11歳年下の紘太からプロポーズをされて戸惑う。紘太は、鞠子が真澄と共同経営する旅行代理店で働く部下で、鞠子は彼との結婚など考えたこともない。

 そんな中、英国在住の姉の亜弥から相続した松山の元遍路宿をどうするか相談を持ち掛けられる。亡父は、大叔父から譲られたこの元遍路宿を気に入り、松山によく通っていた。

 真澄が遍路を取り込んだ新たなツアーを企画。その下調べのために久しぶりに松山に飛んだ鞠子は、元遍路宿の古い机の中から一冊のノートを見つける。ノートは昭和15年、不義の関係を清算して死を覚悟して遍路を続けるリヨという女性の手記だった。

 男との関係に揺れる鞠子の人生とリヨの遍路を交錯させながら、人間の性を描く長編小説。

(角川春樹事務所 924円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    フジ火9「人事の人見」は大ブーメラン?地上波単独初主演Travis Japan松田元太の“黒歴史”になる恐れ

  3. 3

    PL学園で僕が直面した壮絶すぎる「鉄の掟」…部屋では常に正座で笑顔も禁止、身も心も休まらず

  4. 4

    石橋貴明のセクハラに芸能界のドンが一喝の過去…フジも「みなさんのおかげです」“保毛尾田保毛男”で一緒に悪ノリ

  5. 5

    三浦大知に続き「いきものがかり」もチケット売れないと"告白"…有名アーティストでも厳しい現状

  1. 6

    松嶋菜々子の“黒歴史”が石橋貴明セクハラ発覚で発掘される不憫…「完全にもらい事故」の二次被害

  2. 7

    伸び悩む巨人若手の尻に火をつける“劇薬”の効能…秋広優人は「停滞」、浅野翔吾は「元気なし」

  3. 8

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  4. 9

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  5. 10

    下半身醜聞の川﨑春花に新展開! 突然の復帰発表に《メジャー予選会出場への打算》と痛烈パンチ