「明日ママ」内容変更 日テレの“白旗”がTV界に与える影響

公開日: 更新日:

 上智大学の碓井広義教授(メディア論)はこう言う。

「今回の内容変更はスポンサー問題が大きいと思います。タイム枠で買っているわけですから、収入自体はすぐに変わるわけではないが、これ以上もつれると局のイメージが非常に悪くなる。処置を誤ると今後のスポンサー契約にも関わるし、協議会も2度抗議しているということもあって軌道修正したのでしょう。今回の“素材”は、警察や医療現場などとは違った養護施設という一般的には知られていない世界。日テレには、それを扱うことに対する視聴者の反応をイメージする想像力が足りなかったのも大きな要素です。とはいえ、もともとのドラマ全体を検証したいと思っていたので、ある意味、残念です。日テレは<最初はこういうストーリーだったが、こういうふうに修正した>という内容を公表してもいいかな、と思います。打ち切りではないにしろ、<抗議すれば局はドラマの内容を変えるんだ>という実例を作ってしまった。こういった前例ができると、テレビ局は萎縮し、扱うテーマや表現において自主規制をするようになります」

「表現の自由」のお題目も、スポンサーには勝てないという現実をはからずも証明してしまった。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動