すでに敷かれているスケジュール 赤沢大臣は「米国の手のひら」で踊っている

2回目の関税交渉を終えて、赤沢は早期決着の見通しを喜々として語っていたが、成果を急いでいるのは米国だ。今月中旬にも再び訪米し、6月決着のスケジュールが敷かれている中、相手は「選挙前合意」をやりたい石破政権の足元を見ているぞ。
◇ ◇ ◇
「トランプ関税」をめぐる2回目の日米閣僚交渉が終わった。日本側は石破首相最側近の赤沢経済再生相。米国側はベッセント財務長官、ラトニック商務長官、USTR(米通商代表部)のグリア代表。自動車や鉄鋼、アルミニウムに対する25%の追加関税、現在10%が課されている相互関税の撤廃を求めた協議は予定時間を上回る約130分に及んだが、むろん決着はつかなかった。
4月中旬の訪米から2週間。再びワシントンへ飛んだ赤沢は2日の会見で「非常に突っ込んだ話ができた。両国の貿易拡大、非関税措置、経済安全保障面での協力などについて議論を進めることができた」と手応えをアピールしたが、「突っ込んだ話ができた」というフレーズは眉唾ものだ。
この記事は有料会員限定です。
日刊ゲンダイDIGITALに有料会員登録すると続きをお読みいただけます。
(残り2,633文字/全文3,074文字)
【ログインしていただくと記事中の広告が非表示になります】