星野哲郎氏と衝突 水前寺清子「マーチは嫌!」とゴネていた

公開日: 更新日:

 恩師の曲を歌い続けてわかったことがある。

「ある時、先生が私に<チータもやっと語り部になれたな>って言うんです。何のことかわからなくて、<語り部ですか?>と聞き返したら、<うん、やっと俺の詞がわかるようになったな>って。そうなんです、先生は私の曲にはご自分の生きざまを込めて詞を書いてくれたんだなってわかるようになっていたんです」

 例えば「あすなろの唄」(67年)。「♪いっぺんぐらいのしくじりだけで、ばかめ男が泣くんじゃないぜ」は、1位を取るまでは田舎に帰れない決意を歌っている。「♪ぼろは着ててもこころの錦」(いっぽんどっこの唄)も、「♪敗けて死ぬのは死ぬよりつらい」(艶歌)も、恩師の生き方そのものだったことを理解できるようになっていた。

■口癖は「一日を一生と思え」

「思えば、『三百六十五歩のマーチ』の時、先生は“この曲は僕のテーマ”とまで言ってくれたのに、私はマーチなんて歌いたくないとごねた。<♪ワン・ツー、ワン・ツー>とかどこの運動会の歌? って。でも、舞台で先生の物語をやってはっきりわかった。先生はあの歌に自分の思いを投影していらっしゃったんだって」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末