朝ドラ「あさが来た」でイヤ~な存在感 柄本佑のモデルは誰?
前作「まれ」と違い、新しい朝ドラ「あさが来た」は第1週の平均視聴率が20.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と大台を超え、好発進しているようだ。主人公・あさのモデルが、日本初の女子大・日本女子大学校(現・日本女子大)を創設した広岡浅子であることはすでに有名な話だが、気になるのはドラマ内で表情ひとつ変えず、イヤ~な感じを出している山王寺屋の眉山惣兵衛(柄本佑)のモデル。一体誰なのか。歴史作家の加来耕三氏が言う。
「広岡浅子の姉・春(ドラマ内では、はつ)の嫁ぎ先といえば、天王寺屋五兵衛、本名・大眉光重ですね。残念ながら明治中期に断絶してしまっていますが、決して光重が無能だったわけではありません。当事の豪商は幕府から借りたカネを諸藩に貸して運用するのが仕事でしたが、江戸末期になると貸したカネは返らず、幕府からは“カネを引き揚げるゾ”と言われてしまったから、軒並み潰れるのも当然です。むしろ、光重は47歳で大阪両替10人の筆頭に任命され、初めて手形制度を創設した人としても知られる。決してただのマザコンのボンボンというわけではありません」
もっとも、嫁いだ後のはつがどんな運命をたどるのか。ネタバレになるのでここでは伏せておく。