山口智子「生まない選択」発言は女性にどう“刺さった”のか
「出産は年齢にも限りがあります。そこへ、思い描いていた人生計画通りにいっていないという現実に直面すると、『本当に子どもがほしいのか』よりも、『早く産まなくては』という焦りが心の中を占めてしまい、苦しんでいる女性も多いのです」(亀山氏)
■山口智子が解放した女性たちの迷いと不安
もっとも、必ずしも計画通りにいかないのが人生というもの。それは分かっていても、タイムリミットがある限り、つい焦りが先に立ってしまうのだ。
「『子供を産まない』という選択」(講談社)の著書がある作家の衿野未矢氏も、こう続ける。
「産むべしというプレッシャーは、この20年でさらに加速しているように思います。自分を含めて取材した多くの未産の女性たちに共通するのは、『選択したのは確かに自分だが、百パーセント自己責任だとは思えない』という実感です」
自分の能力や努力だけではどうにもならない理由で、産まないという選択をせざるを得なかったという女性が多いというのだ。