元麻薬取締官に聞く 高知逮捕は警察へのマトリの対抗心か

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「いやいや、どっちが優秀なんてことはない。ただ、マトリの取締官にはいろんなタイプがいて、極道に強い者、若い人の捜査にたけた者、芸能界にルートがある者などさまざまです。私は極道が主でしたが、何千、何万人ものシャブ中毒者を見ていると、痩せ方や目つきを見ただけでカンが働く。高知東生に関しては、顔がまったく別人ですからすぐにわかります。まあ、私の若いころは、縄張り争いというか、警察との関係もギクシャクしていましたが、最近はそうでもなくなりました。互いに強みとなる武器がありますから、うまく連携するようになっていますね」

 そうであれば、同じような組織は2つもいらないのでは?

「確かに小泉政権時代に、警察、海上保安庁、税関の職員を合わせた統合組織をつくろうという動きがありました。ただ、我々の方から『ようでけん』と断ったように記憶しています」

 やはり、警察組織へのライバル心は残っているのでは?

「清原を警視庁がパクったことで、いい意味での対抗心は働いたと思います。むしろ、互いに競争し合って高みに上らないと、こういう薬物犯罪はなくならない。我々は元来、厚労省の職員ですから、学校の生徒や司法修習生、保護司の方々などに薬物乱用の危険性などを地道に指導していく活動を行っています。芸能人の逮捕は一罰百戒でマスコミも大きく取り上げますから、啓蒙という観点からは効果が大きい。尾行や張り込みには一般人以上に神経を使いますが、力も入ります」

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