かつての“魔性のオンナ” 葉月里緒奈は今や普通の主婦に
魔性のオンナなら、男に不自由をするはずがないのに、葉月は次々と男のゲットに失敗する。それが明らかになったのは、岡村とのすれ違い恋愛がわかった時だ。恋愛の初期段階で葉月が一方的に燃え上がるが、相手が「オレでいいの?」と戸惑う。そこでさらに速攻でプッシュするものの、後が続かないへたくそな恋愛パターンが透けて見える。この素直で透明感のあるわかりやすさが、一部の女たちの好感度をアップさせ、映画やCMなどにも多く起用された。
だがハワイの寿司職人と電撃婚してから、葉月はこれまで支持してきた女たちからも見放される。自暴自棄とも迷走ともとれる結婚に、帰国子女らしい毅然とした強さはみじんもない。寿司職人とスピード離婚すると、今度は不動産会社の御曹司と再婚。「30歳前には子供が欲しい」という彼女の願い通り長女を出産するが、ポリシーのない結婚に女たちは呆れかえった。
「魔性が消えれば家庭は円満だが、消えたら女優の終焉」と関係者が予想した通り、魔性のオンナも今や普通の主婦。ギラギラした馬のような目を再び見てみたいものだ。
(ライター・佐々木真理)