主演作続きも…木村拓哉が苦しむキムタクという自縄自縛
「ドラマにしろ、映画にしろ、監督やプロデューサー的立場に興味はないかと聞かれた木村さんが『プレーヤーという立場が好き』とコメントしたことがあります。与えられた作品、役柄のなかで、自分なりの表現を追求していく。彼はもともと世間の目がどうあれ、自分は自分のやるべきことをやっていくという信念の人で、SMAP解散後、もう一度そんな原点に戻ろうとしているのではないでしょうか。なんだかんだ言って、彼は90年代からの芸能界を代表するスターなんだと思います。裕次郎さんの時代から、映画の銀幕は最もスターが輝く場所ですから、周りもそうやって木村さんのスター性を発信していこうとしているように見えます」
独立騒動での孤立、SMAP分裂の引き金となったイメージは今も引きずるが、太田氏の見方はこうだ。
「最終的に中居正広さんも事務所残留となりましたが、もしメンバーのなかでひとりだけ事務所にとどまると決めれば、いろんな批判を浴びることも予想がついていたと思います。ただ、世間と自身とのイメージの乖離は、木村さんにとってはずっと感じてきたもの。キムタクが社会現象にもなった90年代に『キムタクって、どうやら公共物らしい』と書くなど、独特の表現でその戸惑いや苛立ちを見せてきました。SMAP解散という大きな変化があり、批判も浴びた今、オレはオレという肝の据わり方が強くなっているようにも感じますね」