「何でもやる自分愛おしい」大杉漣が語っていた“脇役魂”

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 あまりの突然のことに、誰もが耳を疑った大杉漣さんの死。日刊ゲンダイは2年前に二階堂ふみとのダブル主演映画「蜜のあわれ」が公開された時に「300の顔を持つ男の矜持(きょうじ)」というタイトルで連載を行った。取材の間もサービス精神旺盛に明るく、なんでも答えてくれた。

 印象的だったのは大杉さんが出演した作品数を聞いた時。いわく「少なく見積もったとしても400本は超えていると思います」とし、「まあ、僕が死んだら、どなたかこっそり数えてみてください」と笑いながら語ってくれた。

 役柄は、ありとあらゆるというしかない。しかも「極悪人だろうが、オカマちゃんだろうが、『蜜のあわれ』の金魚を擬人化して愛してしまう老作家だろうが、仕事のオファーを頂いて、『やります』っていう自分を、実は愛おしいと思っています」と語った。

 そして、三池崇史監督「オーディション」で体が不自由な年齢不詳の男を演じた時のこと。体に汚しのメークをして撮影を待ち、寒くて暗い倉庫で何時間も待って、やっと声がかかった。

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