8000万円を9年で完済 急逝の大杉漣さん“名脇役”の働きぶり
21日に急性心不全のため亡くなった大杉漣さん(享年66)。現在放送中の連続ドラマ「バイプレイヤーズ」(テレビ東京)に出演し、前日20日まで撮影していた。名バイプレーヤーの突然の訃報に、芸能界は衝撃に包まれている。
大杉さんは明大中退後の1973年に舞台デビュー。長い下積み時代を経て、93年に北野武監督の映画「ソナチネ」で暴力団幹部役を熱演。それから数々の連ドラや映画に出演し、その出演数の多さから「300の顔を持つ男」と呼ばれた。
驚くのはそんな大杉さんの“稼ぎ”だ。大杉さんは82年に結婚し、長男と長女を授かった。01年には渋谷区の一等地に土地と建物を合わせて約8000万円の豪邸を購入し、9年でローンを完済。有名俳優とはいえ、脇役は脇役。そんなに儲かるのか。
「劇団で鍛えられた大杉さんはセリフを覚えるのに苦労しないし、若手俳優のように一から演技指導する必要もない。テレビや映画にとってありがたい存在だったはずです。ドラマ1本当たりの出演料は30万円程度といわれていますが、主演と違い、出番やセリフが少ないため、拘束時間は短い。だから1カ月にドラマや映画を2本、3本掛け持ちすることができたはずです。ドラマの宣伝のためにバラエティー番組に出演することもあり、こちらの出演料は2時間で50万円ほど。『大東建託』などのCM出演もあったから、8000万円のローン返済は、それほど大変ではなかったはずです」(芸能ジャーナリストの芋澤貞雄氏)