映画「女は二度決断する」監督語る 民族問題と沈黙の差別

公開日: 更新日:

 ――映画のラスト、主人公は衝撃的な決断をします。

「本作では、復讐について深く考えました。カティヤは私たちの内面で、本来眠ったままであるべき何かが発動してしまう。いろいろオプションのあるなかで、それは現実的にも説得力のある行動でもあるわけです。脚本を書き出す前からこの結末は頭にありました」

 ――どうしようもない現実を見てきた監督の悲しみでもあると。

「そうとも言えますね。寓話ですけれど、それが世界各国での上映で観客に普通に受け入れられていることからも、異民族、異文化間の問題の深刻さが分かります。ただし、今すぐの解決策は見いだせなくても、ちょっと俯瞰(ふかん)して考えるよすがにはなったとの感想を頂いています。カティヤは侍のタトゥーをしています。これは武士道の気高さ、家族愛に富むキャラクターの象徴なのです」

 (聞き手=長昭彦)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末