映画「女は二度決断する」監督語る 民族問題と沈黙の差別

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 ――映画のラスト、主人公は衝撃的な決断をします。

「本作では、復讐について深く考えました。カティヤは私たちの内面で、本来眠ったままであるべき何かが発動してしまう。いろいろオプションのあるなかで、それは現実的にも説得力のある行動でもあるわけです。脚本を書き出す前からこの結末は頭にありました」

 ――どうしようもない現実を見てきた監督の悲しみでもあると。

「そうとも言えますね。寓話ですけれど、それが世界各国での上映で観客に普通に受け入れられていることからも、異民族、異文化間の問題の深刻さが分かります。ただし、今すぐの解決策は見いだせなくても、ちょっと俯瞰(ふかん)して考えるよすがにはなったとの感想を頂いています。カティヤは侍のタトゥーをしています。これは武士道の気高さ、家族愛に富むキャラクターの象徴なのです」

 (聞き手=長昭彦)

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