阿部祐二さん タクシー事故で大ケガの翌日に東日本大震災
ところが、そんな甘い臆測は間もなく吹っ飛びました。意識が戻ってから改めてCTスキャンで精査したところ、なんと首の第2頚椎が骨折していることが判明。退院どころか、しばらく絶対安静で全治3カ月の重傷との診断が下ったのです。
「骨折の位置がコンマいくつかズレていたら痛みどころでは済まなかったですよ。半身不随になっていたかもしれません。そういう意味ではとてもラッキーでしたね」
そんなセカンドオピニオンの医師の言葉を聞いて、「仕事は当分、休まざるを得ないな」と腹をくくりました。タクシーのドライバーさんも全治2週間のケガで済んだのですから、本当に不幸中の幸いだったと言えるでしょう。
■本来ならすぐに現場に駆けつけるのに
そして午後。「スッキリ」のディレクターがお見舞いに来てくれて話していた時のことです。
突然、床が突き上げられるような激しい揺れが病院を襲いました。しかもとんでもなく長い。それが1度ならず2度、3度、それからも数え切れないほど繰り返されました。