江藤あやさん<2>施術が難しく…エステサロンは1年で退職
東京に出てきたのは、30歳も間近なころ。周囲には止められましたが、役者を極めたいと思って上京しました。
荻窪にアパートを借りて、まずやることは生活のための職探し。派遣会社に登録をしました。すぐには芝居に関われないかなと思っていたのですが、やっぱりここでも人に恵まれていて。名古屋の舞台でお世話になった湯浅実さんがカトケン事務所(加藤健一事務所)で演技指導をされていて、カトケン事務所の卒業生たちが舞台をやるときに、名古屋弁指導でお手伝いをさせていただくことができたんです。
それが愛知県岡崎市にある女子師範学校を舞台にした「見よ、飛行機の高く飛べるを」という作品でした。演じる側ではなかったですが、上京後すぐに舞台に関わることができたのは本当にうれしかったですね。おかげで役者の友達もできて、ありがたかったです。
また、湯浅さんから近藤芳正さんを紹介していただき、劇団ダンダンブエノのお手伝いをさせていただくことに。稽古場代役や制作で毎日稽古、本番までつかせていただくことができ、とても勉強になりました。1年前には映画「報復(かえし)」で近藤さんと共演するという夢がかない、感激でした。