「アベンジャーズ/エンドゲーム」前代未聞大ヒットの秘密
マーベル・コミックのスーパーヒーローが総登場する映画「アベンジャーズ/エンドゲーム」が、前代未聞の特大ヒットを飛ばしている。公開2週目にして、すでに世界興行収入歴代2位「タイタニック」(97年)の21億8700万ドルを突破。いまだ勢いは衰えず、「アバター」(09年)の打ち立てた27億8800万ドルの世界記録に迫っている。日本でもすでに動員330万人を突破。興収は50億円に届く勢いだ。こうした状況について映画批評家の前田有一氏が解説する。
「これまで『アバター』の記録はもう永遠に破れないのではないかと言われてきました。というのも、あの大ヒットは『ターミネーター』『エイリアン2』『ターミネーター2』『タイタニック』と、映画史に残る傑作を積み重ねたジェームズ・キャメロン監督への長期にわたる信頼感があってこそ。決して『アバター』1本の力だけで実現したものじゃないのです。しかし『アベンジャーズ――』は、アイアンマンやソーなど、過去21本も作られたヒーロー映画の集大成=完結編として、同等以上の圧倒的な信頼感と期待に後押しされています。これほど大規模なお祭り映画は前例がないのです」