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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

スベっても前に 霜降り明星せいやの強い心を培った「体験」

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 中学の教室ならそれでドッと笑いが起きるはずだった。しかし、クラスメートは誰も、せいやがどんな人間なのかを知らない。知らない男が急に意味不明のことを叫んでいるだけ。だから、思いっきりスベってしまったのだ。

 この日を境にイジメが始まった。翌日学校に来ると、自分の机が逆さまに置かれていたのだ。だが、せいやはめげない。「さあ、勉強しようか。……できるか!」とノリツッコミをするのだ。しかし、やはり全然ウケなかった。そんな日々は続き、ストレスでハゲだした。それでも明るく振る舞うことをやめなかった。

 転機になったのは、文化祭だった。クラスで演劇をやることになり、面倒なことはアイツにやらせようと、せいやが脚本を書くことになった。せいやはチャンスだと思った。1日で書き上げ、それを披露すると大ウケ。結果、学校で1番大きな賞を取り、クラスメートから大きな「石川(=せいや)」コールが鳴り響いた。

「僕は笑いでイジメをはね返したぞ!」

 せいやが感情を爆発させると、体育館は映画のように沸き返った。その日からクラスでの立ち位置が劇的に変わったのだ。

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