エルトン伝記映画「ロケットマン」が狙う2匹目のドジョウ

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 不仲な両親のもとで愛情を受けずに育ったエルトン(タロン・エガートン)は、しかし神童というべきピアノ演奏と作曲の才能を開花させ、王立音楽院を経てあっという間にスター街道を上り詰める。だがセックスと麻薬に溺れる日々の中で、彼が求める本物の愛はなかなか見つけられないのだった。

「歌のシーンを合成や吹き替えで処理した『ボヘミアン』と違って、エルトン本人と密着し、ピアノ演奏と合わせて5カ月間トレーニングしたタロン・エガートンの歌唱力は本物。タイトルの『ロケット・マン』や『ユア・ソング』といったヒット曲を見事に歌い上げます。楽曲の制作秘話より歌そのものをミュージカルで楽しませようというコンセプトは、英語圏の批評家やファンも絶賛しています。とはいえ、非業の死を遂げたフレディ・マーキュリーを偶像化した『ボヘミアン』のような感動美談を好む日本の観客に、どこまでアピールできるかは未知数です」(前出の前田氏)

 興行収入130億円を超え、なおロングランを続ける「ボヘミアン・ラプソディ」に、エルトン・ジョン謹製のミュージカルがどこまで迫れるか。

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