エルトン伝記映画「ロケットマン」が狙う2匹目のドジョウ

公開日: 更新日:

 不仲な両親のもとで愛情を受けずに育ったエルトン(タロン・エガートン)は、しかし神童というべきピアノ演奏と作曲の才能を開花させ、王立音楽院を経てあっという間にスター街道を上り詰める。だがセックスと麻薬に溺れる日々の中で、彼が求める本物の愛はなかなか見つけられないのだった。

「歌のシーンを合成や吹き替えで処理した『ボヘミアン』と違って、エルトン本人と密着し、ピアノ演奏と合わせて5カ月間トレーニングしたタロン・エガートンの歌唱力は本物。タイトルの『ロケット・マン』や『ユア・ソング』といったヒット曲を見事に歌い上げます。楽曲の制作秘話より歌そのものをミュージカルで楽しませようというコンセプトは、英語圏の批評家やファンも絶賛しています。とはいえ、非業の死を遂げたフレディ・マーキュリーを偶像化した『ボヘミアン』のような感動美談を好む日本の観客に、どこまでアピールできるかは未知数です」(前出の前田氏)

 興行収入130億円を超え、なおロングランを続ける「ボヘミアン・ラプソディ」に、エルトン・ジョン謹製のミュージカルがどこまで迫れるか。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    僕の理想の指導者は岡田彰布さん…「野村監督になんと言われようと絶対に一軍に上げたる!」

  4. 4

    永野芽郁は大河とラジオは先手を打つように辞退したが…今のところ「謹慎」の発表がない理由

  5. 5

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  1. 6

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  2. 7

    威圧的指導に選手反発、脱走者まで…新体操強化本部長パワハラ指導の根源はロシア依存

  3. 8

    ガーシー氏“暴露”…元アイドルらが王族らに買われる闇オーディション「サウジ案件」を業界人語る

  4. 9

    綱とり大の里の変貌ぶりに周囲もビックリ!歴代最速、所要13場所での横綱昇進が見えてきた

  5. 10

    内野聖陽が見せる父親の背中…15年ぶり主演ドラマ「PJ」は《パワハラ》《愛情》《ホームドラマ》の「ちゃんぽん」だ