「仁義なき戦い」で眉を剃り落としたら迫力は出たけれど…

公開日: 更新日:

 ただ、実際のヤクザを目の前にし、ときには一緒に飯を食ったり、酒を飲んだりした経験は大きかったよ。彼らの「におい」を肌で感じることができるわけだから、こっちも吸収できるものは何でも吸収してやろうという気持ちだった。

 もともと東映は「不良性感度」の高さを売りにした映画会社だから(笑い)。役者もスタッフも、そういう現場の雰囲気に対する抵抗感はなかった。

 あんな映画の現場はもう二度とないだろうな。時代も違うし、映画会社の体質も違う。世間やマスコミの役者を見る目も違う。役者自身の考え方だってすっかり変わった。だから、「仁義なき戦い」シリーズと、平成の時代につくられたヤクザ映画を見比べたら、リアリティーがまるで違うよ。

 そういえば、俺も第3作「代理戦争」ではモデルとなった人物に少しでも近づこうと考え、眉をわざわざロウで埋めて、その上から肌色のドーランを塗るというメークを施してみたんだよ。

 ところが、汗をかくと溶けちゃう。そのたびにメークを修正するんだけど、だんだん面倒になってきた。で、撮影中のある日、自分で剃り落としちゃった(笑い)。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に