五輪延期で目算狂う NHK朝ドラ「エール」は多難なスタート

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 誰もが知っているあの曲、この曲が次々に歌われたり演奏され、人気は間違いなしといわれるNHK連続テレビ小説「エール」(総合あさ8時)だが、新型コロナウイルス騒動でケチがつきっぱなしである。

 ドラマのモデルの古関裕而は、マーチや応援歌・校歌から歌謡曲、映画音楽、さらに軍歌、クラシックまで生涯に4500曲を作曲し、その集大成は1964年の東京五輪入場行進曲「オリンピック・マーチ」だろう。ドラマはこの曲の制作の苦心と演奏をクライマックスに、TOKYO2020開幕に合わせる算段をしていたはずだ。そのため、第1話で56年前の開会式当日を描いて布石を打った。ところが、肝心のオリンピックが延期である。

 夏の高校野球の大会歌「栄冠は君に輝く」も古関の作曲で、これもドラマの目玉のひとつだが、今夏の開催は難しいかもしれない。プロ野球も開幕の見通しが立たず、「大阪タイガースの歌(六甲おろし)」「巨人軍の歌」「ドラゴンズの歌」が聞こえてこない。延期になった春の六大学野球が中止や無観客試合になれば、早稲田大「紺碧の空」、慶応大「我ぞ覇者」は歌われない。いずれも古関の曲だ。

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