岡江久美子さん急逝 PCR検査受けられず自宅待機の高リスク

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 岡江さんの容体が急変したことを心配し、新型コロナの恐ろしさを実感したのだろう。実際、このウイルスの怖さは、一気に重篤化するケースが多くみられることだ。岡江さんも3日で急変している。自宅待機していると、あっという間に手遅れになるのが、新型コロナだ。

■専門家「検査ができないならアビガン使用を」

「ちょっとでも異変を感じたら、すぐにPCR検査を受けるべきです」と医療ガバナンス研究所の上昌広理事長がこう続ける。

「現状のようにPCR検査に時間がかかるようなら、厚労省は即、アビガンを使えるようにするべきです。インフルエンザなら、診断が確定しなくても医師の裁量でタミフルを使えます。岡江さんは乳がんですから、ハイリスクだったのは間違いない。PCRができないのだったら、主治医がアビガンを処方できるようにするべきです。それで回復するかどうかはともかく、患者さんと家族の納得度が全く違います。海外に配る余裕があるのなら、自国の患者に使わないとダメですよ」

 美帆さんが引き合いに出した埼玉県の男性は症状が安定していたため、保健所はすぐ入院する必要はないと判断し、電話で毎日、容体を確認していた。亡くなる前日の20日、保健師に「具合が悪くなった」と伝えたが、「少し息苦しいが、今は大丈夫」と言い、翌21日に入院することが決まっていた。そして同日、連絡がつかないことを心配した父親が自宅で倒れている男性を発見し、病院で死亡が確認された。

 岡江さんも、もし早期にPCR検査を受けアビガンを投与されていたら、結果は違っていたかもしれない。早急にPCR検査を行える体制と、治療に専念できる環境を整えなければ、犠牲者が続出することになりかねない。

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