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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

コロナ禍でも「声で勝負」ナレーションは別 安定感にホッ

公開日: 更新日:

「麒麟がくる」市川海老蔵はしっかりせい

 NHKといえば、4月に96歳で亡くなった久米明さんは昨年まで「鶴瓶の家族に乾杯」のナレーションを務めていた。現在は元NHKの三宅民夫に代わったが、久米さんの声に馴染んでいるので物足りなく感じる。

 テレビ東京系「ガイアの夜明け」は2代目杉本哲太、3代目は眞島秀和が務め、現在は松下奈緒だが、今も初代の蟹江敬三の声で変換して聞いている自分がいるし、「美の巨人たち」が「新・美の巨人たち」になって内容や出演者が一新されても小林薫の声ではないことに違和感を覚え、見なくなってしまった。女優ではテレビ朝日系「食彩の王国」の薬師丸ひろ子に癒やされ、NHK「ファミリーヒストリー」余貴美子の安定感にホッとする。

 総じて演技のうまい俳優が声だけでも魅せてくれるのはさすが。「世界の車窓から」(テレビ朝日系)の石丸謙二郎などかれこれ33年間も担当しており、番組が続けば一生もんの仕事、まさに声は身を助く。

 最近、気になるのは朝ドラ「エール」のナレーションの津田健次郎。本業は声優でイケボの代表格だとか。

 イケボとはイケてるボイスの略。低音が魅力だそうで、このところ、すっかりコメディーになってしまった「エール」の浮つき加減を抑える役目になっている。

 それに比べて、大河ドラマ「麒麟がくる」の市川海老蔵はどうよ。特徴がなく、スーッと聞き逃してしまう。成田屋11代目、しっかりせい。

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