著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

ハイヒールの巻「ネタでひとつだけ守ってほしいことが…」

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 と力説。

“なるほど、こういうことを考えてネタを作ってるんやと”驚いたと共に、正に私にとっては「目からウロコ」でした。できるだけ違うセリフ、言い回しをしたいとは考えていましたが「全部違うセリフ」にするということまで考えたことはありませんでした。この打ち合わせ以降は自分でもツッコミのセリフを意識すると共に、授業でも生徒たちに伝えています。この打ち合わせは本当に勉強になりました。

 ダウンタウンやハイヒールらNSC1期生は“師匠がいない”“お笑いの学校上がり”ということで周囲から好奇の目で見られていましたが、元ヤンキーのモモコは、先輩芸人にも物おじせずに近寄っていく、よく気配りのできるリンゴは言わずもがなで、よく可愛がられているコンビでした。全く接点がなかったであろう2人がNSCで出会って、いま現在もコンビを続けていることに人の縁の不思議を感じます。

 舞台、テレビ、ラジオを続けながら、2人とも夫婦円満。モモコは3人の子供を「子供は動く小道具」と言いつつ母親業もこなし、リンゴは子宝にこそ恵まれませんでしたが、不妊治療の大変さや主婦層の代弁者として視聴者の信頼を得ている。モモコの“シャネル好き”は、女芸人がオシャレをすることを当たり前にしたという点で大きな功績でしょう。

 まだまだ芸人になったら女の幸せを捨てなければならないかのような風潮だった時代に、キレイでオシャレ、家庭円満な“ニュータイプの女芸人”のパイオニア。彼女たちの後ろ姿を見て育っていっている女芸人がたくさんいることでしょう。

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