小原正子さんは感動の連続…“サイテー男”ニセIT社長の大嘘

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 クワバタオハラの小原正子さん(45)は若い頃に知り合った嘘つきの男、飲食店を経営した時期のサイテーなお客さんのタイプを語ってくれた。もちろんサイコー男は元メジャーリーガーの夫、マック鈴木さんで……。

 ◇  ◇  ◇ 

 20代前半に知り合った男性がいました。最初からIT企業の社長をにおわせて、大金持ちって言っていたんです。

 お付き合いでご飯に行っていたら優しいし、いい人だったから、彼氏彼女の関係になったんですよ。

 付き合い始めの頃、渋谷でのデートでお酒を飲んだ後に、大きい立体駐車場に私を連れていった時のこと。「このベンツ、俺の」とベンツを指さして言うんです。で、階を上がって「このポルシェ、俺の」、また階を上がって「俺の」「俺の」と4~5台を「俺の」と言ったんですよ。

 私は「この人、すごいなぁ」と思ったけど、でも車には乗せてくれないんですよ。お酒を飲んでいて運転はできないから、「酔った勢いで車自慢してるのかなぁ」と思っていましたよ。

 付き合い始めたら、どんな生活してるか気になるでしょ。お部屋にも行ってみたくなるし。

 そしたら「高級タワーマンションに住んでるけど、ペットにサメを飼ってる」と断るんです。私は「ええ!」となって「餌、どうしてるの?」と聞いたら、「マグロのブツ切りを機械に入れておけば定期的にあげられるようになってる」と。

 結論を言うと、半年ほどのお付き合いの間、言ってることが全部嘘やったんですよ! でも、嘘もサメまでになると、嘘だと思わないものなんです(笑い)。

■読んでる雑誌は「プレジデント」

 私もまだ若いし、純粋というか、おバカだったから信じたのかなぁ。

 デートも私からすると高級な焼き肉屋の叙々苑だったし、店の待ち合わせで彼が読んでる雑誌が「プレジデント」だった時はこういう雑誌があるんだ(!)と感心して、「カッコいい!」と感動してしまいましたからね。

 手のひらがメチャメチャ硬かった人だから、1度「手のひら、なんでこんなに硬いの?」と聞いたんです。

「趣味でレーシングをやってるから。ハンドル握ると、ものすごくG(ジー)がかかるんだよ」と。

 意味のわからない嘘なのに、私はまた「カッコいい!」と思っちゃって。嘘が大き過ぎて嘘とは思わない。

 お付き合いして3カ月目くらいの私の誕生日の夜。「すごい物がもらえるのかなぁ」と期待してたら、デート中のお店で彼が胸ポケットからプレゼントを出そうとして。「指輪とか、アクセサリーか?」と思ったら、手作りのビーズのキーホルダーを出されて。

「本を見ながら3時間かけて作った」と。でも、その時は「金持ちの社長が私のために時間を割いて作ってくれたんや」と感動してしまって。

 その3カ月後にクリスマス。お食事してたら彼がまた胸ポケットを探り出したので「今度こそ指輪か!」と期待したら、ビーズの手作りケータイストラップ。キーホルダーよりちょっとバージョンアップしてる(笑い)。さすがに私も「ちょっと変だな」と思いましたよ。

 結論を言うと、その後に住所とか違うとわかり、半年かけて嘘つかれてたとやっと気づいたんです。

 私は「嘘ついてたでしょ!」と迫ってモメるのもイヤだから、「芸人の仕事頑張りたいから」と言って距離をとり、会わなくしていって、自然に別れたんです。サイテー男ですけど、あれだけ大きい嘘をつけるってすごいですよ(笑い)。20年前だから、今では笑い話ですけどね。

■飲み屋でボトルの原価を聞く男

 自分の飲み屋を六本木で経営していた時期に感じたのは自分を大きく見せるお客さんは、モテないですね。偉そうにして自分を大きく見せてさんざん楽しんだのに、お勘定を見たあとに「このボトル、原価いくらだ?」と聞いてくるお客さんとか。

 お酒の原価を聞き出したら飲み屋は夢がなくなるでしょ、と。原価の3倍、4倍の値段でサービスするのが夜の飲み屋なんですから。そういうお客さんは、お店の女の子には評判悪くなりますね。

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