「いかに拡散を抑えるか」それがメリー氏が講じた醜聞対策
ジャニーズのルーツ編(9)
一昨年夏、公正取引委員会がジャニーズ事務所に対し、「元SMAPの3人(草彅剛、稲垣吾郎、香取慎吾)の地上波出演を妨げるような働きかけがあった」として独占禁止法違反につながる恐れがあると注意した。ジャニーズ側は「テレビ局に圧力をかけた事実はない」。テレビ局側も「圧力はなかった」と共に否定していた。
「今さら圧力をかけなくともテレビ局は暗黙のうちにジャニーズの顔色をうかがい、忖度している」という声も少なくない。これこそ副社長時代のメリー喜多川氏が長年にわたり構築してきたメディア対策の集大成である。
アイドルファンは常に新陳代謝を続ける。多くの女性が一時的にジャニーズファンになる。特に中高時代に夢中になることから、「私は光GENJIのファンだった」と聞けば、大半は50代前後と現在の年齢がわかるほどだ。時代ごとにファンを取材してきたが、彼女たちの大半はアイドルと「疑似恋愛」をしながら応援を続けている。ジャニーズJr時代から応援するファンには「私が応援していた子が売れた」と育てた喜びを楽しむタイプもいる。