聖火ランナースタート 今の日本は五輪開催にふさわしい?
以前から入管の劣悪な環境は国連からも指摘されていた。期限の限度もなく3年以上収容されている者もいる。政府は入管法改正案を閣議決定したが、収容期間の上限設定もせず、収容の判断を裁判所に委ねる制度もない。ほかにも技能実習生として日本に来た外国人は、コンテナの住居にすし詰めのような劣悪な環境で働かされ、逃げ出してもコロナで帰国もできず、保護団体で暮らす人々がたくさんいる。
世界中のアスリートを笑顔で出迎え、平和の祭典とうたって大掛かりなイベントを強行する。その同じ国で外国の人がまるで「山椒大夫」のような扱いを受けている。
メダリストの有森裕子さんはNHKの番組で、「五輪開催の理由に選手やスポーツを思うのはやめて欲しい。社会ファーストだ。ちゃんとした社会があってその下にスポーツや文化がある。オリンピックはそのひとつに過ぎない」と言った。
まさにそうだ。
また福島では先月の地震で原発1号機の水位が下がり、毎時3トンの注水を4トンに増やしたと東電が発表した。これでアンダーコントロールと言えるのか。その福島から走り出す選手の掲げる聖火は、本当に愛と平和を称え燃えているのか。オリンピックを開催するのに、今の日本は本当にふさわしいのか。
本当にやるんですかオリンピック。笑顔で。