オリンピックという「見せ場」のために人が死んでいる
読売新聞は「政府、大阪案『丸のみ』」という見出しでこう報じている。政府は「まん防」で効果が出ると思っていたが、大阪の感染者数は爆発的に増えた。「強い措置」が大好きな吉村知事は「街全体を止める」とイベント中止を訴えた。2月に緊急事態解除を早めてしまった知事の「失敗隠し」という説もある。そして、そういう意見に流されやすい西村大臣がこれに飛びついた。
この間、菅総理はというと日米会談で、外交よりもひたすら大統領との会食に固執し、スタッフに「見せ場をつくれ」と自分のことで精いっぱい、コロナのことなど考えていなかった。ところが帰ってきたら大混乱。結局バッハ会長に「オリンピックと緊急事態宣言は関係ない」と言ってもらう羽目に。
そこに「赤旗」のスクープで、政府が看護協会に五輪期間の500人の看護師を要請していることがわかった。今でも大変なのにそれだけ手薄になれば現場では人が死ぬ。
吉村さん、菅さん、あんたらの「見せ場」のために俺たち芝居屋の「見せ場」がなくなった。そして五輪という「見せ場」のために、人が死ぬ。いやもうすでに人が死んでいる。
オリンピックという怪物が次々と人々を踏みつぶしていく。