オリンピックという「見せ場」のために人が死んでいる
東京や大阪は25日から3度目の緊急事態宣言が始まった。
しかし、その規制の対象や規模の選定の根拠がよくわからず、しかも、告知されたのがほぼ前日というやり方に市民は混乱の極みである。「テーマパークや遊園地は無観客」「居酒屋で酒を出すな」という理不尽な要請は、根拠レスでハッキリ言って「雑」である。
演劇界も多くの芝居が中止になった。公演中の芝居の多くは、千秋楽前に泣く泣く終わらなければならなかった。中には「アニー」のように、初日が千秋楽になった公演もある。子役は成長が早い。彼女らにはもう再演はない。
「芝居ぐらいで大袈裟だ。店が潰れた人だっているんだぞ」とのご意見もあるだろうが、そう言う人もオリンピックが中止になった時のアスリートには同情するだろう。何だって愛情かけて長い間準備したものがなくなるのはつらい。どんな仕事にもみな命を懸けている。
「普通の書店は対象外だが、古本屋は休業」「バッティングセンターやテーマパークが無観客」
意味がわからぬ。外からのぞいたら誰もいないのにやっている遊園地があったらそれこそ夢の国である。百貨店も映画館もパチンコ屋も、今や厳重に感染対策していて一度もクラスターが出ていないのである。休業要請では補償しなければならないから、休業せざるを得なくする作戦か。