三谷幸喜流「鎌倉殿の13人」“女の三つ巴バトル”の熾烈 時代劇評論家ペリー荻野氏も唸った
SNS上では、「こっちがメインのドラマとして制作されてもおかしくないくらいドロドロの合戦が凄い」「亀の図太さと意地の悪さがすごいわ」「(八重は)前は可哀想だと思ってたけど未練たらしいあざとさに最近はイラっとくる」などと盛り上がっている。
■史実に残る珍しいケース
時代劇評論家のペリー荻野氏はこう語る。
「後に頼朝の浮気を知り憤慨した政子は、亀の家を破壊させるなど“亀の前事件”に発展していくのですが、歴史的に女性同士のバトルがここまで記録に残っていることは珍しいケースなんです」
確かに亀(亀の前)は実在した頼朝の愛妾で、鎌倉幕府が公式に「吾妻鏡」でその存在を伝えている。
ペリー氏はこう続ける。
「いろいろな解釈がある中で、どう描かれるのかとても楽しみにしていたのですが、キャスティングも含め、こうきたかとうなりましたね。亀を哀れな女とする見せ方など、いろいろな描き方があったと思うのですが、亀(江口)は悪女的な立ち回りにして、八重(新垣)は悲劇のヒロイン、政子(小池)は正室として困惑している様子を描く。頼朝の女性の好みがバラバラなのも面白い。突き抜けていて笑えますが、実はこの時代の女性の大変さも感じさせています」
三谷幸喜流“女のバトル”はどう決着するのか、けだし見モノである。