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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

僕らの漫才は完璧 松本人志が述懐する「やすきよに勝った」一生忘れられない日

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「大崎(洋)会長なんて(島田)紳助とダウンタウンばっかり推しよったからな、あの時」(明石家さんま/フジテレビ「さんまのお笑い向上委員会」4月23日放送)

 マセキ芸能社が「完全にモグライダーに力を入れよう」と変化したと不満を漏らすナイツ塙に、明石家さんまは「わかる。俺らもその目におうてるからな」と共感を寄せ、かつての吉本興業の状況を回想した言葉を今週は取り上げたい。

 大崎洋はもともと、80年代初頭にさんまや紳助が東京進出した際に、吉本が立ち上げた東京事務所の現場担当として奔走していた。その後、大阪に戻された大崎は、NSCの1期生だったダウンタウンと出会った。ひと目でその才能に惚れ込み、自ら名乗り出て事実上のダウンタウン初代マネジャーとなった。

 しかし、トミーズやハイヒールら他の1期生が比較的順調に仕事を掴んでいくのに対し、ダウンタウンは苦しんだ。そこで大崎はラジオ番組「心斎橋わしらはお笑い探検隊」(ラジオ大阪)にダウンタウンを出演させ、売り出すという手段に出た。

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