「アトムの童」代役オダギリジョーが大好評 香川照之が抜けたTBS日曜劇場に期待
■オダギリ代役は、怪我の功名?
「今回は、オリジナルストーリーですが、テイストは下町ロケットの挫折からの立ち上がりと六本木クラスの復讐ものという感じで、ネットでは『ゲーム業界版・池井戸潤作品』と評されています。そういった『日曜劇場らしさ』が評価を二分している印象もありますが、これが香川さんのままのキャスティングだったら、もっと食傷気味になっている視聴者が続出していたでしょう」(ドラマ制作会社関係者)
香川といえば、前期の「六本木クラス」でも癖の強いラスボス役を演じており、悪役としても定評があったが、悪くいえば「またこのテイストか」と、演じ方の予想も立てられやすく、飽きも感じやすいという弱点があっただろう。
「オダギリさんが投入されたことで、クールでクレバーだけど胡散臭いデジタル至上主義なIT社長が完成し、アナログで人情味のあるアトム玩具の面々との対比にもなって、画面的にもストーリー的にも奥行きが生まれた印象ですね」(同)
オダギリが香川の代役を務めることで、新たな日曜劇場のラスボス像が生まれ、それが「アトムの童(こ)」のワクワク感にも繋がっているようだ。オダギリは、代役を快諾する際「香川さんへの恩返しのつもりで、お引き受けします」とコメントしているが、あまりの評判の良さに香川の胸中も複雑だろう。