アマチュア無線とオーディオ好きな理系学生が、大学をやめて落語家になったワケ

公開日: 更新日:

 柳家小ゑんは武蔵工業大学(現・東京都市大学)工学部中退という、落語界では珍しい理工系出身である。新作落語と古典、二刀流を使い、1年前に亡くなった三遊亭円丈が主宰する<実験落語の会>のメンバーでもあった。

 今回は自身の落語家人生だけでなく、円丈の思い出話も語ってもらった。まずは落語家になったいきさつから伺おう。

「実家が西小山(品川区)の電気屋でして、アマチュア無線とオーディオが好きな高校生でした。家業を手伝っていたし、レコーディングミキサー志望だったので、電子通信工学科を選んだわけです」

 それがどうして落語家になったのか。

「落語は祖父の影響で、好きになりました。祖父の部屋で演芸番組を見たり、落語全集を読んでた。ルビが振ってあるので子供にも読めるんです。大学に入って、オープンリールで落語とジャズのテープを聴いてると、重ねて録音したことで、志ん生の落語のバックにマイルス・デイビスのトランペットが聞こえてくることがある。これはシュールだなあって(笑)。そのうち落語に傾倒していって、大学をやめて落語家になろうと。なるなら、昔ながらの修業ができる師匠がいいと思って、一番好きだった小さん師匠の門をたたきました」

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁“”化けの皮”が剝がれたともっぱらも「業界での評価は下がっていない」とされる理由

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    大阪万博「午後11時閉場」検討のトンデモ策に現場職員から悲鳴…終電なくなり長時間労働の恐れも

  4. 4

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 5

    遠山景織子の結婚で思い出される“息子の父”山本淳一の存在 アイドルに未練タラタラも、哀しすぎる現在地

  1. 6

    桜井ユキ「しあわせは食べて寝て待て」《麦巻さん》《鈴さん》に次ぐ愛されキャラは44歳朝ドラ女優の《青葉さん》

  2. 7

    江藤拓“年貢大臣”の永田町の評判はパワハラ気質の「困った人」…農水官僚に「このバカヤロー」と八つ当たり

  3. 8

    天皇一家の生活費360万円を窃盗! 懲戒免職された25歳の侍従職は何者なのか

  4. 9

    西内まりや→引退、永野芽郁→映画公開…「ニコラ」出身女優2人についた“不条理な格差”

  5. 10

    遅すぎた江藤拓農相の“更迭”…噴飯言い訳に地元・宮崎もカンカン! 後任は小泉進次郎氏を起用ヘ