本名で相撲を取る嘉陽は俊敏性を武器にする大の里の先輩…性格は陽気でのんびり屋
嘉陽 快宗(25歳・中村部屋・前頭16枚目)
師匠の元関脇嘉風(現中村親方)から1文字もらって嘉陽──と思いきや、れっきとした本名。沖縄県由来の姓で、遠藤らと同様、本名で相撲を取っている力士だ。
出身は千葉県。本場所でも、当初は「千葉県市川市出身」とアナウンスされていたが、現在は両親の出身地に合わせた形だ。もっとも、性格は陽気でのんびり屋という、典型的な「うちなーの子」ともっぱらである。
中学時代から大の里の1年先輩で、白熊の同期。新潟県の糸魚川市立能生中学に相撲留学し、同県立海洋高校、日体大と、いずれも大の里より1年先に同じ道を歩んでいる。二所ノ関部屋の部屋付きだった中村親方の内弟子で、昨年6月に独立するまでは3人でつるむことが多かった。
「最大の武器は俊敏性です。171センチ、174キロの丸っこい体ながら、瞬発力に優れている。二所ノ関部屋時代から相撲を取る稽古以外にラダートレーニングなどを取り入れている。縄ばしごを地面に置いて素早く動いたりジャンプや反復横跳びなど、大学相撲でよくやるような稽古も行っている。当たってから横に動いたり、ふところに入ってから前に出る相撲が得意だが、半面、当たりのパワーが弱い。現状のままでは相撲を見極められたら厳しい」(若手親方)