「うえから京都」篠友子著
「うえから京都」篠友子著
日本の行く末を案じた京都府知事の桂は、明治維新で失った首都の地位を取り戻そうと決断。そのために数の上でも東京と肩を並べられるよう、大阪と兵庫と手を組み、団結しなければならない。しかし、京都から大阪や兵庫に頭を下げるのはプライドが許さない。そこで、桂は土佐の坂本龍子に白羽の矢を立てる。龍子は、高知県庁の職員ながら、政治の世界で交渉人として評判の人物だった。
府庁を訪れた龍子は、桂からの思いもかけない依頼に戸惑うが、一晩熟慮の末、応じることに。与えられた猶予は1年間。桂の秘書・沖田を相棒にして龍子の戦いが始まる。まずは兵庫を仲間に引き入れるべく動き出す。
「令和維新」を成し遂げようと奮闘する龍子の活躍を描く長編エンターテインメント。 (角川春樹事務所 902円)