「54歳で子供ができたと聞いた時、信じられなかったです。思わず泣きました」
大相撲初場所は中日を終えて盛り上がってきた。元力士という異色の経歴を持つ三遊亭歌武蔵は、相撲漫談や関取が出てくる落語を得意にしている。昨年7月には27歳年下の女性と結婚、SNS上で新妻の写真を公開した。なにせ、元は京都の花街、上七軒の売れっ子芸妓だけあって、その美しさは仲間たちの羨望の的となった。12月には女の子が生まれ、幸せの絶頂にある歌武蔵に語ってもらった。まずは父親になった感想から伺おう。
「子供ができたと聞いた時、信じられなかったです。なにせ54で、いい年ですから。彼女の実家がある福岡で出産したんですが、初めて抱いた時は感激して、思わず泣きましたね」
命名は夫人の意見に従ったとか。
「はい。嫁が『ひばり』と名付けました」
うれしげに、スマホで撮った赤ちゃんの写真を見せる歌武蔵。この幸せを得るまでには苦労も多かった。
1968年3月、岐阜市に生まれた若森正英(本名)は、体格のよい少年で、中学までは柔道を習っていた。相撲の道に進んだのは父親の希望だという。