CHEMISTRY×Da-iCE「スパロウズ」異世代コラボ誕生と楽曲制作への想い
CHEMISTRY×Da-iCE「スパロウズ」の配信が昨日から始まった。来週3月8日(水)にはCDが発売される。今回はこの異世代コラボをプロデューサーであるぼくの立場からお話ししたい。
CHEMISTRY(ケミストリー)はご説明の必要はないかな。オーディション番組『ASAYAN』で約2万人の参加者から選ばれた川畑要(44)と堂珍嘉邦(44)のデュオ。2001年の初アルバムは300万枚を売り上げ、男性アーティストのデビューアルバムとして歴代1位を記録。翌年にはサッカーW杯日韓大会開会式で、小泉純一郎、金大中という両国の為政者を前に公式テーマ曲を歌った。2012年から約5年間それぞれソロ活動に専念した後、2017年にデュオを再始動。ぼくはオーディションから関わってアルバムを2枚プロデュース、そして再始動のタイミングでふたりと再合流した。
2021年に「CITRUS」で第63回日本レコード大賞を受賞したDa-iCE(ダイス)は、5人組のダンス&ボーカルグループ。結成は2011年。その実力で熱心なファンを獲得していたが、人気は「CITRUS」で一気に拡大した。大野雄大(33)と花村想太(32)のツインボーカルがとにかく強力。声域4オクターブの主である花村はミュージカルの世界での活躍も著しく、昨年は文化庁芸術祭新人賞を受賞した。また楽曲制作にも関わるリーダーの工藤大輝(35)は多芸多才で知られ、実際ぼくが一昨年Da-iCEと初めて接点を持ったのも工藤がMCを担当するTBSラジオの番組だった。
初対面の場で工藤は「あの頃の日本語R&B」への偏愛を熱く語った。3分も話せば、彼がぼくの手がけてきた音楽を上っ面ではなく深いところで理解しているのがわかった。プロデューサーは普段ファンの声が届きにくい場所にいる。20年も前の仕事を、しかも今やスターとなった「ファン」から褒めそやされる。何ともこそばゆかった。